知ってる?ピーターパンとロビンフッドの違い

ロビンフッドとは

 

 

さて次はロビンフッドです。こちらは実在の人物なのか?となるわけですが、どうやら吟遊詩人たちによって編集された1編の物語の中の主人公のようで、これが一般に広まったとされています。

 

「歴史書にも名前がある」、「1241年没」などの伝承もあるのですが、実在したことを裏づけるような確かな資料はありません。従って、ロビンフッドというのは、何人かの人物にまつわる伝承が組み合わさって形成されたのではないかと考えられます。つまり一人だけがロビンフッドではないということです。

 

ヘリワード・ザ・ウェイク (Hereward the Wake) などがモデルとして挙げられ、13世紀イタリアのアウトロー的人物、ギーノ・ディ・タッコからもインスピレーションを得ているようです。

 

ロビンフッドに類似した名前がいわゆるアウトローの盗賊の比喩として使われ、13~14世紀の文献・資料にも登場しています。

 

17世紀初頭ごろまでは、イギリスの五月祭の参加者から王と王妃役の人が選出され、彼らは「ロビンフッド」、「マリオン」と呼ばれたそうです。14世紀のウィリアム・ラングランドの長編詩「農夫ピアズの夢」の中では、ロビンフッドはノルマン人に抵抗する、サクソン人の非小作農民となっています。

 

16世紀以降では、リチャード1世時代の人物となって、ジョン王の暴政に反抗した人物として描かれています。イメージは「弓の名手」であり、イギリスのノッティンガム・シャーウッドの森に住み、アウトロー集団の首領で義賊」という感じです。緑色の服をまとう人物として描かれるようになったのは比較的新しく、19世紀あたりからのようです。